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Out Of Anchu 「続九州日記 7月2日佐多岬」の巻

7月2日、ログハウスのおかげで毎朝恒例の撤収作業も一瞬で終わり、宮崎県日向市をルンルン鼻歌で出っ発~!海岸線沿いに南をひたすら目指し、いつもより早く出れたおかげもあって昼前に鹿児島県に突入成功しました。
そこは日差しがメッチャ強く、植物の緑の色が濃くて力強くドッシリと育っている感じ。それまで聞いたことのなかったセミの鳴き声が山々から全開で非常に暑く、初めて「来たー!夏だぁー!」と思った県が鹿児島であります。

1時頃に大隅半島に入り、宮崎からずっと走ってきた国道220号と別れを告げて半島の先端に向かう国道448号に入りました。
「そろそろメシにするよー!イイ店あったら入るべし。またラーメンがイイっかなぁ。」とオイラ思いつつ走りました。

気付いておられます?オイラが文中でルンルンという上機嫌単語を使うのは後で良くないことが起きる前ぶれだっつーこと。

腹が減っているのにホントずっと一生懸命走りました。。。


。。。ない。。。ない。。。な~い。あれれ?

1時間走っても店が一軒も出て来ねぇ。

その日目指していたのは、いつか日本一周しているチャリンコの人に聞いた日本本土最南端の佐多岬にあるキャンプ場。
まぁ、そこまで行けば日本を一周してる誰もが泊まる伝説のキャンプ場らしいし、佐多岬にも観光地だから何かしらあるだろう、落ち着いて行こー!しまって行こー!とオイラの心の中。

昨日のディナーはスナック菓子っす。朝はもちろんコンビニでパンを食べましたが、昨晩の分が響いて結構腹減りざんすよ~。

それでもしばらく行くと集落があって店も数件ありました。
「良かった~、助かった~。」
ところがあるのは、酒屋が3軒ばかりと生活用品の売店とガソリンスタンドのみ。鹿児島はウソみたいに酒屋があることは気付いてましたが、ここではさすがにみなさま食料はどーしてるんだろ?とオイラ思いましたよ。まだ燃料は余裕がありましたが、しょーがないのでバイクだけにはオイラの分も食べさせてあげようと思ってガソリン満タンに。

メシはどこじゃい?と思いつつさらに南へ。と、そこで分かれ道が。地図を広げるとほぼ直線コースで佐多岬まで行ける県道74号と大回りをして西の海岸線から攻める国道であります。
オイラは迷わず県道の方を選択し進んで行きました。

しばらく行くと対向車線があった道が1車線に、続いてさらに細く細~く。
「隊長、スゲーっす!両端から生えている木の葉っぱが屋根となり日差しが遮られ道にびっしり苔むしてます!」「気にするな!ちょっと行けば普通の道になるはずだ。」「隊長~!こんな季節に落ち葉がぎっしり道を埋めております。自分のバイクでは苔と葉っぱでツルツル滑って上手く進めないのであります!」「コケないようにゆっくり進むのだー!」「いつのまにかガードレールがなくなっていて左側が崖だぁ!隊長、隊長~!」「うるさい!んなことは見ればわかるわ。騒ぐと敵に見つかるじゃろ。」

そんな道を上ったり下ったり、クネクネ1つ曲がるごとに「メシ~!」と叫びながら進軍すること3時間、腹が減っている上に旅始まって以来の悪路に対する緊張感と「パンクしたらどないしよ?」という不安でヘロヘロです。しかも信じられないことに、満タンにしてそれほどたっていない燃料がひどい山道のおかげで半分を切り始めているのです。
今夜はこのまま脱出できずにこの道で宿営か?と覚悟を決め始めた頃、やっと悪路から脱け出すことに成功ー!超うれしー!

佐多岬の標識を見つけて、そのまま5時営業終了の展望台にギリギリに滑り込むことができ、観光も無事完了。展望台にはレストランがありましたが、今現在窓ガラスはバリバリに割れてて壁は落書きだらけの廃墟となってました。。。

ボロボロの汗だく状態でエヘヘ~と気が変になりながら、伝説のキャンプ場に到着したのは夕暮れ時です。暗くなる寸前にキャンプ場背後のホテルを発見した時は、もう有頂天ですがなー。ホテルに向かって歩くリズムに合わせて、なぜかライブ会場で観客が時たま叫ぶ「オイ!オイ!オイ!」というシャウトが出て止まりません。まぁ、後々考えてみるとその時のそれは原住民のそれではなかったのではないかと分析してますが(笑)。

とにかく、ホテルで温泉入ってから食べたビールとお刺身定食の味はヤバかったー!

Out Of Anchu 「続九州日記 7月2日佐多岬」の巻      _d0023622_11253084.jpg鹿児島へ向かう途中の宮崎県の「フェニックス」という道の駅で撮影。周辺の海岸は、波の浸食によって見事な波状岩が続き「鬼の洗濯板」と呼ばれている。


Out Of Anchu 「続九州日記 7月2日佐多岬」の巻      _d0023622_11294786.jpgエジプトのカイロを通る北緯31度線が横切る日本本土最南端佐多岬。灯台は、イギリス人の設計で明治4年に完成。昭和20年の空襲で焼失、現在の灯台は昭和25年復旧したものです。

  by macbeth30 | 2008-08-14 11:42 | 旅日記

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